感受性で人は死ぬ。死ぬと思う。ただ、それでも生きていけるような時代になった。生きる場所や術が格段に増えた。一昔前は色んなことに敏感な人は生きづらかったと思う。閉鎖的で排他的で、多様性とかカルチャーとか未発達な頃。でもそんな時代で生きづらさが詰め込まれて、どこにもやれなくて、生まれた作品はもうこの時代には絶対に出てこないもの。やっぱりいつの時代も感じやすい人って一定数いる。人一倍悲しくて、人一倍死にたくて、でも人一倍幸せで、人一倍気持ちいいって思える。良いことだよ。敏感なことは。そういう人はすぐ消えてしまうけれど。
ものをつくるときは私も色んなことを考える。色んなことを考えるけど、最近は、私の役目はこういうものをつくることだろうなって分かってきた。全ての辻褄が合うものばかりあっても仕方ないでしょ。それは私の役目じゃない。
