ゑんぷの空虚

支離が滅裂

普通じゃなくても強くなりたい

私がもう薬を飲まないと決めた時、発達障害を持ったまま社会で生きていく際に直面する困難や苦労を覚悟した。人一倍努力しなければならないと悟った。ありのままで生きることが、どれほど残酷か。世間で説かれる多様性が私には綺麗事に思えた。まず、自分を受け入れるための訓練をした。親に、SNSに、発達障害を告白した。どうしても普通になりたかった自分に、プライドを降ろさせ、普通の人として生きていくことを強制的に諦めてもらった。その上で、治療を辞めた。何ヶ月も続けたが、その副作用が永遠続くことに耐えられなくなった。そもそも、自分1人で生きていくなら、薬なんて飲む必要ないと思っている。当時は、他人の為に治療していた。友人、恋人、私と一緒に働く人。私と関わりを持ってくれる人のために、治療をしていた。それを辞めると決めたのだ、半端な覚悟で生きていけない。置かれた場所では咲くことができない私にとって、それ以降の人生は、自分の息がしやすい場所をひたすら探す旅になった。出来ないことを数えるのを辞めて、自分の持てるものを武器になんとか生きようと。当然、迷惑はかける。だから今でも思う。診察室で泣いていたあの時、手帳を貰わなくて良かったのかと。けれど社会に出るタイミングで、普通の人として働くことを選んだなら、それなりの努力とそれなりの覚悟を決めなきゃならない。覚悟覚悟と何度も書くと安っぽくて仕方ないけど、つまりは自分で決めたことには自分で責任を持つつもりで生きているということ。