ゑんぷの空虚

支離が滅裂

生まれ変わり

自分でもわかる。自分の中の何かが変わっていくのが。細胞のターンオーバーの様に、古い思考が淘汰されて、芽生えゆく価値観で満たされていくのが。どれも間違ってはいなかった。10年前の私も、1年前の私も。物事の不可逆性に惹かれるところがあったが、それを自分の中にみるとは思わなかった。

思春期の頃に、絶望の中にしか希望は見出せないと気づいてから、自分以外の他人その他もろもろへ期待するのを辞めた。それはひっくり返る程のライフハックで、期待もなければ絶望もなかった。楽しいのもつまらないのも全てが自己責任だった。ただ、期待というのは、それだけで1週間余裕で生きていけてしまうほどの力があるようだ。楽しいことを妄想して、現実はのらりくらりと、私は半分夢の中。そうやって生きていると、自分でも心配になるくらい私はどこへでも行けそうな気がしてしまう。一生に何度か生まれ変わるとすれば今その過渡期かもしれない。